この記事のラインナップ
サントリーのブレンデッドウイスキー
「スペシャルリザーブ」。
1969年の発売以来、
50年以上にわたり飲まれてきた
ロングセラーです。

スペシャルリザーブを
「まずい」って言う人、
たまに見かけます。
一方で、たぬき腹のように
「うまいうまい!」
って飲む人もいる。
飲んでるうちに
不思議と手が止まらなくなる。
もう一口、もう一口っていって、
気づけばグラスが空いてる。
派手さはないけど、妙に落ち着く。
そんなウイスキーなんですよ、これ。
この記事では、
スペシャルリザーブが「まずい」
と言われる理由を整理しながら、
その裏にある“飲み方次第の面白さ”
を見ていきます。

ウイスキーハマりたての時期に、
片っ端から買ってった内の一本。
思い出すなあ。
スペシャルリザーブは本当に「まずい」のか?
スペシャルリザーブについて、
ネット上には
「薄い」「香りが弱い」
といった否定的な声が見られるんです。

一方で
「まろやかで飲みやすい」
と評価する意見も多く存在します。
ここではまず、口コミの“両派”を整理します。
「薄い・物足りない」という口コミ
まずは、「まずい」
と言われる一番の理由から。
口コミを追うと、
“軽さ”への不満が挙がるみたいです。
実際の投稿をいくつか見てみましょう。
- ストレートでは香りが立ちにくく、ボディに欠ける
- 余韻が短く「深み不足」と感じる
- 角瓶やオールドと比べると個性が弱い
サントリー スペシャルリザーブ
ハイボールで。確かに爽やかに感じるのではあるけど、うーんという感じ。
なんというか、決して嫌いではないけど、薄いように感じる。パンチが足りないというか。かと言って、更に足せばアルコール感がなぁ。 pic.twitter.com/e1qCuLxaHd— とぱ (@capricious_topa) April 7, 2023
スペシャルリザーブ(ハイボール)なるほど確かにキーモルトは白州。ただ深みがないので良く言えばあっさりしている。悪く言うと物足りない。 pic.twitter.com/6vVmZXSbr9
— Riu⛅ (@notfromjedi) March 25, 2023
2杯目はスペシャルリザーブをペリペリ。
普通に飲めるけど薄かったかなぁ。あんまり個性がわかんない( ◠‿◠ ) pic.twitter.com/7zWgmWH0tR— 孤狐 (@K0g1tsune) November 21, 2022
このあたりの評価が、
「スペシャルリザーブはまずい」
と言われる一番の理由でしょう。
味が穏やかなぶん、
最初の印象で“薄い”と
判断されやすいウイスキーなんですね。

クセ者好きには物足りないかも。
「まろやかで飲みやすい」という口コミ
一方で、長く飲んでいる人ほど
「飲みやすい」「やさしい」
と評価しています。
- アルコールの刺々しさが少なくスムース
- 軽快で食中酒として使いやすい
- ハイボールにすると爽快で香りが広がる
スペシャルリザーブを買ったので少し飲んでみた。
スムースかつ極めて滑らかで癖のない味でとても飲みやすいですね。— ストラおじさん (@tomoxetineNeko) September 13, 2022
サントリーが盛り上がっているので、
スペシャルリザーブ!
ハイボールで‼️白州らしいさっぱり、ドライ寄りで甘みもあり!
食中酒としていい感じ✨
#ウイスキー pic.twitter.com/3F5hFRWvRu— 筋トレとウイスキー (@uisuki_gym_suki) April 24, 2024
スペシャルリザーブをハイボールで飲んでみる🫧
なんて涼やかなんでしょう!
ウッディで爽やかな香りと喉越しの涼やかさ、円やか甘い口当たり🌲🍃美味しいなー素敵な味♬ pic.twitter.com/LcgnAfrxAh
— みりん (@mi_v_ling) December 19, 2022
角がなく、口当たりが丸い——
その中庸さを好む人も少なくないはず。

爽やかな自然って感じ。
「まずい」と感じる理由と背景
実際に「まずい」と感じる人は、
どこに違和感を覚えているのか。

単純に“軽いから”だけでは
説明できません。
求めている味とのギャップや
飲み方の違いにも原因があるとたぬき腹は思います。
ストレートではアルコール感が立ちやすい
スペシャルリザーブは度数40%と標準的。
一方で、ボディが軽やかな設計のため、
ストレートで飲むと
アルコール感ばかりが立ってしまうことがあります。
スペシャルリザーブ初めて飲んだけどアルコール感あって不味くね?
— きょ (@AncienRegime000) July 22, 2023
角瓶やオールドに比べ特徴が弱く見える
同価格帯の角瓶は
甘みと厚みで存在感があり、
オールドは余韻とコクで
「熟成感」を演出します。
これらと並べたとき、
スペシャルリザーブは軽快さが逆に
「特徴がない」と受け取られることが多いです。
#ウィスキー
🥃サントリースペシャルリザーブ🥃
前にYAMAZAKURA?だったかな
何だろう、良く言えば飲みやすい、悪く言えば個性がない……こういう感じのウィスキー多い気が……
でも飲みやすいかも、うーん pic.twitter.com/q3X8kATbt0— Casino (@Casino1357) August 5, 2021
甘さもスモーキーさも中途半端で、
全体がフラット
だから「特徴がない=まずい」
と感じてしまう人もいるかもしれません。

飲みやすいウイスキーのさだめともいえる。
甘みが薄く“味気ない”と感じる人もいる
角瓶のような分かりやすい甘みや、
オールドのような
熟成由来のコクを期待すると
「味が物足りない」と感じやすいです。
実際に「水っぽい」
「淡泊すぎる」といった声もあり、
濃厚さを好む層にとっては
不満につながります。
白州の雰囲気を味わうためにスペシャルリザーブ購入
めっちゃ香り良い
樽感と甘みの熟成感のある味わいに感動したけど後味無さすぎてちょっと物足りないか pic.twitter.com/GaBS8Itrik— オセロン (@ose2ro) March 4, 2024
結果、“深みが足りない”と
評価されてしまうこともしばしば。
「美味しい」と評価されるポイント
一方で「美味しい」と支持する人は、
華やかさや飲みやすさ、
コスパの良さを理由に挙げます。
“軽さ”を魅力として受け取る人も多いです。
飲み方次第で印象がまるで変わるのが、
スペシャルリザーブの面白いところ。
ここではポジティブな評価の根拠を整理します。
白州モルト由来の華やかさ
スペシャルリザーブは、
公式に「キーモルトは白州モルト」
と明記されています。

ここ大事。
青りんごやハーブを思わせる
爽やかな香りが、
他の廉価帯サントリー製品
(角瓶・オールド)
にはない魅力になっているんです。
口コミでは
「白州を思わせる」
「ジェネリック白州」
と呼ぶ人もおり、
軽やかなフレーバーが好意的
に受け止められています。
友達に教えてもらったスペシャルリザーブ買ってみた。ジェネリック白州として良い感じに美味しい。値段も手頃でいつでも手に入るのがポイント高い。 pic.twitter.com/5ZGTaEyVcF
— もくじ (@lupim3) May 5, 2025
ストレートよりも、
少し加水したときに香りが開く。
フルーティーで透明感のある香りが心地よく、
軽さが美点に変わります。
ハイボールで化ける
炭酸によって苦味と甘みが引き立ち、
爽やかで飲みやすい。
「薄い」と言われる軽さが、
ハイボールではむしろ武器になります。
スペシャルリザーブのハイボール
バニラ、樽感、うっすらハチミツ
ドライな印象でスッキリ飲める
夏に最高ですね🤤 pic.twitter.com/t2BewfD1vd— どんぐり🥃 (@whiskydonguri) July 5, 2024
サントリー自身も「ハイボールで楽しむ」を推奨しており、
ブランドの狙い通りとも言えます。

至高の一杯。
ほんとにお勧めできる。
コスパの良さ
価格は700mlで3,000円前後。
ジャパニーズウイスキーが高騰する中で、
手に取りやすいレンジを維持しています。
ハイボール用のウイスキー、色々試したけど味とコスパのバランス的にスペシャルリザーブがわたしの中のナンバーワンです💪😡😡😡💨 pic.twitter.com/8lxRANk2va
— “最強の盾”海の子 (@uminoko_ashino) July 6, 2024
輸入スコッチと比べても遜色なく、
国内ブランドで安心して選べる一本。
レビューでは「普段の晩酌に最適」
「料理に合わせやすいのでコスパが高い」
と評価されることが多いです。
テイスティングノート|白州モルトがもたらす上品なバランス
スペシャルリザーブの味わいは、
一言でいえば「爽やかな自然の中に深みがある」。

白州モルトを中心に構成されたブレンドが、
爽やかさとまろやかさを
同時に引き出しています。
派手さはないけれど、
飲むほどに香りと甘みが
層になって感じられる
——そんな余韻が魅力です。

ほんとにフレッシュクリーン!って感じ。
ストレート|青りんごとバニラの穏やかな香り
ストレートで感じるのは、
青りんごや洋梨を思わせるフレッシュな香り。
口に含むと、軽いアルコールの刺激とともに、
バニラや熟した果実のまろやかさが広がります。
余韻は短めながら、
すっきりとした酸味が残り、軽快な後味です。
【香り】青りんご、洋梨、熟した果実
【味わい】バニラ、穏やかな甘み、軽い酸味
ロック|アルコール感が和らぎ、木の香りが引き立つ
氷を入れるとアルコールの刺激が落ち着き、
香りがより穏やかに。
白州モルトらしいグリーンな香りと、
かすかなハチミツの甘みが顔を出します。
味わいは丸みを帯び、
木のニュアンスが
後半にかけて心地よく残ります。
【香り】白州モルトのグリーンな香り、ハチミツ
【味わい】ウッディ、やわらかな甘み、穏やかな余韻
ハイボール|華やかで軽やか、清涼感のある飲み口
炭酸で割ると、
白州モルトの清涼感が一気に花開きます。
香りはフルーティーで、味わいは軽やか。
バニラの柔らかい甘みが加わり、
心地よいバランスに仕上がります。
“薄い”と評される軽さが、
ハイボールではむしろちょうどいい。
【香り】フルーティー、軽いバニラ
【味わい】爽やかでスムース、後味にほんのり甘さ

まずはハイボールからがオススメ!
「まずい」と思ったときのリカバリー策
ネガティブに感じた人でも、
飲み方を工夫すれば
評価はきっと変わります。
加水やハイボールなどのアレンジによって、
スペシャルリザーブは表情を大きく変えます。
- 加水・トワイスアップ:香りが広がり、刺激が和らぐ
- ハイボール:1:3.5〜4の比率で、軽さがちょうどよくなる(おすすめ!)
- 食中酒:焼き鳥・煮物・チーズ系など、油のある料理と好相性
飲み方を少し変えるだけで、
「まずい」が「悪くないかも」に変わることは本当に多いです。
他銘柄との比較で分かる立ち位置
購入を迷う人が必ず気になるのが
「角瓶やオールドとどう違うのか」という点。

同じサントリーでも、
角瓶・オールドと比べると
個性がまったく違います。
比べてみると、スペシャルリザーブの
“静かなバランス”がよくわかります。
| 銘柄 | 味の方向 | 特徴 |
|---|---|---|
| 角瓶 | 甘くて濃い | 飲みごたえ重視 |
| スペシャルリザーブ | 軽くて調和型 | 香りと柔らかさ重視 |
| オールド | コクが深く余韻が長い | 夜向き・ゆっくり飲むタイプ |
スペシャルリザーブは「軽やかで爽快」志向。
角瓶=濃厚派、オールド=余韻派、リザーブ=軽快派、と位置づけられる。
まとめ:スペシャルリザーブは「まずい」かどうかは飲み方次第
“派手さがない”ことが評価にも不満にもつながる
爽快なウイスキーです。
けれど、ひとたびその良さに気づくと印象はガラッと変わります。
強さではなく“調和”で勝負してきたサントリーらしさが、
ちゃんとここにある。
「白州」を感じられるといった点では
特別な個性をその身に宿した一本です。

絶対に飲んでおきたい一杯。

































