厚岸が「まずい」と言われる理由|「二十四節気」が織りなす日本のアイラの評判をチェック

日本のウイスキー

北海道・厚岸町で生まれた

ジャパニーズウイスキー「厚岸」

厚岸が「まずい」と言われる理由|口コミと飲み方の工夫でわかる本当の評価


“日本のアイラ”と称されるほどの個性派で、

世界的な賞も獲得している実力者です。

けれど、ネットを覗くと

「厚岸 まずい」という検索ワードをみつけました。

なぜ、評価の高いウイスキーが

「まずい」と言われるのか。

この記事ではその理由を、

口コミと味わいの構造から丁寧にひも解きます。

読んだあと、あなたの中で“厚岸の印象”が

少し変わっているかもしれません。

たぬき腹
たぬき腹

たぬき腹の遠い故郷のウイスキー。


厚岸は本当に「まずい」のか?

厚岸は世界的に評価される一方で、

日本国内では「まずい」

という声も見られます

厚岸は本当に「まずい」のか?

評価が真っ二つに割れる厚岸。

「正露丸のよう」「潮気が強すぎる」と

敬遠する声がある一方で、

絶賛する愛飲家もいます。

「まずい」と言われる典型的な理由

厚岸は万人受けはしないと、たぬき腹も思います。

ピート系のウイスキー全部に言えることですが、

クセがあるので評価は真っ二つになります。

  • ピート香が強すぎる:「正露丸のよう」と感じる人もいる
  • 塩気・ミネラル感が独特:好みによって「違和感」となる場合がある
  • 価格が高い:ボトル1万円を超えるものも多く、期待との落差で不満が出やすい

その代わり、一度ハマると

“抜け出せない魅力”を持つ。

そこが、このウイスキーの面白さでもあります。

たぬき腹
たぬき腹

スモーキーとは切っても切り離せない。

「美味しい」と評価する人との違い

厚岸の個性を語るうえで、

ただ「ピートが強い」では片づけられません。

甘み・煙気・熟成感のバランスこそが、

厚岸の真骨頂です。

  • アイラモルト系のスモーキーさに慣れている人は「本格的でうまい」と感じやすい
  • 塩気や潮風のニュアンスを「厚岸らしい個性」と楽しむファンがいる
  • 「日本でこの味を再現できるのは厚岸だけ」という評価も

上品でパワフルなスモーキーさを感じられる

貴重なジャパニーズウイスキーです。

口コミに見られる二極化の背景

厚岸「日本のアイラ」を目指し、

強烈なピートと

海辺の熟成環境を活かした設計。

結果として「本格派」と

「クセが強すぎる派」

に分かれるのは必然といえます。

たぬき腹
たぬき腹

好きな人は大好き。

無理な人は無理。

ほんとにこんな感じで別れる。


厚岸の味わいを分解する

厚岸の特徴を理解するには、

単に「ピートが強い」「潮気がある」

といった印象では不十分です。

厚岸の味わいを分解する

甘み・スモーキーさ・熟成感などを

構造的に分けてみましょう。

ピートと潮気の強さ

厚岸を注いだグラスを傾けると、

まず感じるのは煙と潮の香り。

  • アイラモルトを思わせるヨード香・正露丸系のニュアンス
  • 厚岸湾からの潮風が加わり、塩気を感じさせる

まるでアイラ島の海沿いの倉庫に

迷い込んだような感覚。(というイメージ)

正露丸のようなヨード香の奥に、

潮気、湿った土のニュアンスが潜んでいます。

たぬき腹
たぬき腹

これが醍醐味よね。

甘み・スモーキーさ・熟成感のバランス

若い原酒ではアルコール刺激が

やや強く、粗削りな印象。

けれど加水や時間をかけると、

蜂蜜のような甘さとバニラ香が顔を出します。

テイスティングノート

  • バニラや蜂蜜のような甘さが隠れている
  • やわらかなピート感、潮気を感じる
  • ほのかな柑橘系のニュアンスも

この甘みが深みとなり、

“スモーキーさを包み込むやさしさ”に変わる

——そこに厚岸の完成形があります。

スコッチアイラ系との比較で見える個性

厚岸の設計思想は明快です。

「スコッチの再現」ではなく、

「北海道という風土の延長にあるピート」。

模倣ではなく、しっかりとオリジナリティを感じます。

  • ラフロイグやアードベッグと同系統のピート感
  • ただし北海道の冷涼な気候による熟成で、より繊細で柔らかいニュアンスも持つ

ラフロイグやアードベッグよりも線が細く、

冷たい風のように静かな煙。

その繊細さが、ファンの心を掴んでいます。

たぬき腹
たぬき腹

厚岸流のスモークさ。

「まずい」と言われやすい飲み方・シーン

高価なウイスキーこそ、飲み方が大切です。

「まずい」と言われやすい飲み方・シーン 厚岸

厚岸は、飲み方ひとつで

表情を大きく変えます。

それが“魅力”でもあり、

“誤解される理由”でもあります。

ストレートでアルコール刺激が強く出るケース

厚岸はピート由来のスモーキーさに加え、

若い原酒ではアルコールの角が立ちやすく、

口当たりが荒く感じられることがあります。

初心者やライトなウイスキーを好む人には

「正露丸のようで強烈すぎる」

とネガティブに映りやすいのです。

逆にピート慣れしている人には

「本格派」と評価されるため、

この差が二極化を生みます。

もちろんたぬき腹はストレートで飲みます。

たぬき腹
たぬき腹

僕はゆっくり飲むよ。

ハイボールでスモーキーさが浮きすぎるケース

炭酸で割ると爽快感が増すはずが、

厚岸の場合は潮気とスモーク感

強調されてしまうことがあります。

「爽快感を求めて頼んだのに、重い」

と感じるのはこのため。

たぬき腹は「かなり濃いめのハイボール」

を気に入りました。

おすすめはストレートですが、

苦手な人はぜひ試してほしい飲み方です。

たぬき腹
たぬき腹

量は少なくていいから特濃にしちゃおう。

価格と期待値のギャップ

厚岸はクラフトウイスキーの中でも高価格帯で、

ボトル1万円を超えることも珍しくありません。

そのため購入前の期待値が非常に高くなりがちです。

クラフトウイスキーゆえに、価格は高め。

そのため「1万円ならもっと滑らかな味を」

と期待する人もいます。

けれど、厚岸の価値は

“完成度”ではなく“挑戦”にあると思うのです。

この味を日本で作り出したことこそ、評価に値するのです。


公式が語る厚岸の魅力

ネガティブな口コミだけを見て

判断するのは早計です。

口コミの裏には、造り手の哲学があります。

厚岸の魅力

厚岸蒸溜所の掲げるテーマは

「二十四節気」。

それぞれのボトルに

“季節の息吹”が込められています。

厚岸蒸溜所が掲げるコンセプトや

ブランド戦略を知ることで、

厚岸がどんな価値を持つ

ウイスキーなのかが見えてきます。

「二十四節気シリーズ」とブランド戦略

春夏秋冬、そして雨や霜、露——。

日本人が古くから感じてきた

“時間の移ろい”を、

一本一本に閉じ込めたシリーズ。

公式サイト:http://akkeshi-distillery.com/brand/products.html

  • 日本の四季・暦をテーマにした限定リリース
  • 毎回異なる味わいで「集める楽しみ」も提供

まるで暦をめくるように味わう体験ができるのが、

厚岸の醍醐味です。

たぬき腹
たぬき腹

これがシブいんよ。

全部飲んでみたいなあ

北海道の気候がもたらす熟成の特徴

厚岸の熟成庫は、

潮風が吹き抜ける湿潤な環境。

その気候がピートの角を取り、

香りをまろやかにします。

北海道の気候がもたらす熟成の特徴 厚岸
  • 冷涼な気候でゆっくりと熟成が進む
  • 海風と湿度がピートや塩気を強調する

「スモーキーだけど、どこか透明感がある」

と言われる理由がここにあります。

世界的評価と受賞歴

厚岸はすでに、世界の舞台で認められています。

ワールド・ウイスキー・アワード受賞、

海外評論家からの高評価。

素晴らしいウイスキーということは明白です。

世界的評価と受賞歴 厚岸
  • ワールド・ウイスキー・アワードなどで複数受賞
  • 海外評論家からも「日本のアイラ」と評される

ニュース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000144662.html

「日本のアイラ」と呼ばれるのは、

単なるキャッチコピーではありません。


「まずい」と感じたときのリカバリー策

厚岸は“扱い方”で印象が激変するウイスキー。

加水やペアリングを工夫することで

間違いなく「まずい」が

「美味しい」に変わります。

ここでは実践しやすい方法を紹介します。

加水やトワイスアップで香りを開かせる

グラスに2〜3滴の水を落とすと、

ピートの刺激がすっと和らぎ、

奥から甘みが立ち上がります。

香りがほどけていく瞬間は、

まるで霧が晴れるよう。

その変化を楽しむのも、

厚岸ならではの醍醐味です。

料理とのペアリングで味を調和させる

厚岸の塩気とスモークは、

食事との相性が抜群。

  • 燻製料理や焼き鳥(タレ)
  • チーズやナッツなど濃厚な食材
  • スパイシーな料理と合わせると個性が際立つ

どれもウイスキーの輪郭を

柔らかく包み込み、

“飲みにくさ”が“奥深さ”に変わります。

他の厚岸ラインナップを試す

「二十四節気シリーズ」は

ボトルごとに個性が異なります。

ピート控えめの回を選べば、

厚岸の繊細な一面を感じられるでしょう。

“苦手”の中に、自分に合う一本が

眠っているかもしれません。

たぬき腹
たぬき腹

めざせコンプリート。


結論:厚岸はどんな人に向いているか

厚岸は、最初は煙たくて、

強すぎると感じるかもしれない。

けれどその奥には、

海と風と時間が積み重なった

深い余韻がある。

飲み終えたあと、

グラスに残る香りを

もう一度吸い込んでみてください。

きっと、“まずい”という言葉が、

どこか遠くに感じられるはずです。

好みに合うタイプ/合わないタイプ

  • 合うタイプ:アイラモルトやスモーキー好き、個性を楽しみたい人
  • 合わないタイプ:軽やかで甘いウイスキーを求める人、価格に敏感な人

初心者と上級者で評価が分かれる理由

  • 初心者:強烈なピート香に驚き「まずい」と感じやすい
  • 上級者:個性を評価し、スコッチとの違いを楽しむ

買う前にチェックすべきポイント

  • 価格と味のバランスを理解する
  • 飲み方によって印象が変わることを知る
  • シリーズごとの特徴を確認して選ぶ
たぬき腹
たぬき腹

機会があったらバーでもいい、

飲んでみよう!

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