キリン ウイスキー「富士」はうまい?まずい?ジャパニーズウイスキーの静かな傑作

日本のウイスキー
  1. ジャパニーズウイスキー 富士は本当に「まずい」のか?評判の真相
    1. 結論:富士が「まずい」と言われるのは、繊細すぎるから!
  2. 富士の味わいレーダーチャート
    1. 口コミ・レビューに見られる典型的な意見
    2. 「まずい」という評価が広まった背景
    3. 富士ウイスキーは“好みによって賛否が分かれる”
    4. どんな人におすすめできるウイスキーか
  3. 富士ウイスキーの味わいと特徴を解説
    1. フルーティーで滑らかな飲み口が基本のスタイル
    2. 3種類のグレーン原酒が生む独自の甘みと香り
    3. シングルモルト富士の評価と個性
    4. シングルブレンデッドの万能さと人気の理由
    5. 味わいキーワード早見表(香り/甘み/余韻)
  4. 「富士」と「富士山麓」は何が違う?
    1. ブランドの歴史と販売時期の違い
    2. 富士山麓の味わい
  5. 受賞歴と専門家評価から見る信頼性
    1. インターナショナル・スピリッツ・チャレンジでの実績と各カテゴリの受賞例
    2. 国内外の専門家・バーテンダーからの評価
    3. まとめ:富士ウイスキーは国際的に認められた実力派
  6. 富士ウイスキーを美味しく楽しむ飲み方
    1. ハイボール:黄金比と失敗しない作り方
    2. トワイスアップ:香りを最大化する比率
    3. ロック:甘みと余韻を引き出す
    4. ストレート:グラス選びで香味をコントロール
  7. まとめ:富士は「まずい」ではなく、“落ち着きの中で楽しむウイスキー”

ジャパニーズウイスキー 富士は本当に「まずい」のか?評判の真相

“上品で飲みやすい”と絶賛する人も多い

キリンウイスキー富士」

たぬき腹は

富士御殿場蒸留所で始めて飲みました。

それ以来とても気に入って、

家にボトルを常備しています。

しかし、人によって好みが分かれるのが

ウイスキーの常。

うまいという声がある一方で、

「軽い」「薄い」「物足りない」——

といった声もでるのはもちろん理解できます。

ジャパニーズウイスキー 富士は本当に「まずい」のか?評判の真相

この記事では、
「富士ウイスキーはなぜ“まずい”と誤解されるのか」
そして「どうすれば“うまい”に化けるのか」を、

実体験をまじえて徹底解説します。

結論:富士が「まずい」と言われるのは、繊細すぎるから!

ジャパニーズウイスキー 富士

富士御殿場蒸留所の冷涼な気候と

良質な軟水から生まれる、

軽快で繊細なスタイルのウイスキーです。

結論:富士が「まずい」と言われるのは、繊細すぎるから!


その透明感ゆえに、

パンチを求める層には

「薄い」

「コクがない」

と映ります。

けれど、真逆の見方をすれば——
雑味のないクリアな余韻と、

果実のような柔らかい甘み
つまり「濃さではなく、

整いで魅せるウイスキー」なんです。

たぬき腹
たぬき腹

富士御殿場蒸留所はすごくよかった~

いろんな人に行ってほしい!

富士の味わいレーダーチャート

富士シリーズの特徴を、味覚5要素で可視化。
スモーク・スパイスを抑えた、フルーティー寄りの構成です。

図:富士の味わいバランス(Whisky Mythos評価)

たぬき腹
たぬき腹

しっかり濃厚で甘い系。

フルーティーさはもちろん、

バニラ感、ウッディさも感じられる。

口コミ・レビューに見られる典型的な意見

富士の口コミを追うと、

“淡すぎる”派と

“上品で飲みやすい”派

が拮抗しています。
つまり、評価が

真っ二つに割れているタイプのウイスキーです。

ネガティブ側では——

「アルコール感がやや強い」
「軽すぎて印象に残らない」

という声が多く、
パンチのあるスコッチや

富士山麓の印象を引きずっている人ほど

“物足りなさ”を感じるようです。

一方で、ポジティブなレビューではこんな感想も。

「香りが爽やかで、食中にスッと合う」
「ウイスキー初心者でも飲みやすい」
「値段を考えるとかなり優秀」

実際の投稿を見ても、

リアルな感想がそのまま温度を伝えてくれます。

「まずい」という評価が広まった背景

かつて販売されていた

「富士山麓 樽熟原酒50°」

は力強いアルコール感が特徴で、

一部に「飲みにくい」との声がありました。

「まずい」という評価が広まった背景

その印象が「富士=まずい」

という誤解につながった側面があります。

過去の先入観が

一人歩きしている点も背景にあるのです。

たぬき腹
たぬき腹

富士山麓、大学時代の思い出のお酒…。

先輩の家で飲んだなあ。

富士ウイスキーは“好みによって賛否が分かれる”

富士

スモーキーなスコッチや

重厚なバーボンを好む人には

物足りなく映るかもしれません。

けれどその静けさの中に、

繊細な香りと柔らかな甘み

しっかり息づいています。

どんな人におすすめできるウイスキーか

フルーティーでスムーズな口当たりを好む方や、

食事と一緒に楽しめるウイスキーを

探している方に富士は特におすすめです。

どんな人におすすめできるウイスキーか

ハイボールに適したブレンデッド、

香りを重視するならモルト、

軽やかな甘みを楽しみたいならグレーンと、

目的に合わせて選べるのも魅力

初心者から愛好家まで

幅広い層が楽しめるジャパニーズウイスキーです。

たぬき腹
たぬき腹

ちょっとリッチなウイスキーを飲んでみたい人に、

ぜひ勧めたい。万能。

富士ウイスキーの味わいと特徴を解説

ここからは、

ジャパニーズウイスキー 富士

の味わいと特徴を解説していきます。

富士ウイスキーの味わいと特徴を解説

フルーティーで滑らかな飲み口が基本のスタイル

富士ウイスキーは、

洋梨やブドウを思わせる

フルーティーな香りと、

バニラやタルトのような

なめらかで柔らかな口当たり

が持ち味です。

口に含むと軽やかに広がり、

後味はクリーンでキレの良さが残ります。

重厚さよりも

繊細さを追求したスタイルは、

ジャパニーズウイスキーらしい

上品さを楽しめます。

3種類のグレーン原酒が生む独自の甘みと香り

シングルグレーンウイスキー富士は、

富士御殿場蒸留所のバーボン由来のライト、

カナディアンに近いミディアム、

スコッチの伝統に近いヘビーの

3種のグレーン原酒を使用。

これらを組み合わせることで、

バニラや蜂蜜の甘み、

香ばしい穀物感、

奥行きのある香りが生まれます。

この多層的な個性は

他の国産ウイスキーには

見られない大きな特徴です。

たぬき腹
たぬき腹

蒸留所に行けば、

長熟も飲める。

シングルモルト富士の評価と個性

「シングルモルト富士」は、

華やかな果実香と

柔らかな麦の甘みが際立ちます。

ライトでエレガントな印象ながら、

熟成樽由来のバニラや

スパイスが余韻を引き締めます。

口コミでは

「スペイサイド系に近い」

との声もあり、

華やかなモルトを

求める人に人気の一本です。

シングルブレンデッドの万能さと人気の理由

「シングルブレンデッド富士」は、

モルトとグレーンを

すべて御殿場蒸留所で造る

稀有なスタイル。

フルーティーで

バランスが良く、

ストレート・ハイボール・ロックの

どれでも映える万能さが魅力。

手頃な価格帯ながら完成度が高く、

日常使いの定番として支持されています

味わいキーワード早見表(香り/甘み/余韻)

香り:青りんご、ブドウ、洋梨、バニラ、蜂蜜
甘み:ライト〜ミディアム、穀物由来の優しい甘さ
余韻:クリーンで爽やか、ほどよいスパイス感

「富士」と「富士山麓」は何が違う?

同じキリンが手掛けるウイスキーでも、

「富士」と「富士山麓」はまったく別のブランドです。

「富士」と「富士山麓」は何が違う?

歴史や製法、

味わいに明確な違いがあり、

それぞれ異なる魅力を持っています。

ブランドの歴史と販売時期の違い

富士山麓」は2000年代にキリンが展開したブランドで、

特に「富士山麓 樽熟原酒50°」は

手頃な価格と力強い味わいで人気を集めました。

ブランドの歴史と販売時期の違い

しかし原酒不足の影響で

2018年に主力商品が終売となり、

現在は「富士山麓 シグニチャーブレンド」

のみが継続販売されています。

一方「富士」ブランドは2020年に登場し、

富士御殿場蒸溜所の原酒100%を使用した

新しいフラッグシップとして位置付けられています。

両者は同じ蒸溜所由来ながら、

時代背景とラインナップの位置付けが異なる点が大きな違いです。

たぬき腹
たぬき腹

空港のラウンジで

見たことある人いるかもね~

富士山麓の味わい

富士山麓」は

アルコール度数50度の設計が示すように、

骨太で力強い味わいが印象的でした。

樽香やスパイシーさが際立ち、

ストレートやロックでも存在感を発揮。

富士とは異なり、

重厚感という正反対の個性を持っています。

受賞歴と専門家評価から見る信頼性

富士ウイスキーはまずい

という声が一部からあがっている一方で、

国際的な品評会では数々の受賞歴を誇り、

専門家やバーテンダーから高く評価されています

受賞歴と専門家評価から見る信頼性

ここでは世界的な実績とプロの視点をもとに、

富士の本当の実力を解説します。

インターナショナル・スピリッツ・チャレンジでの実績と各カテゴリの受賞例

富士は世界的な品評会

インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)

で数々の受賞を重ねています。

インターナショナル・スピリッツ・チャレンジでの実績と各カテゴリの受賞例

特に2020年以降はシングルグレーン、

シングルモルト、

ブレンデッドと

各ラインナップが毎年のように金賞・銀賞を獲得し、

幅広いジャンルで

国際的に認められる品質を示してきました。

例えば2025年のISCでは

富士シングルグレーン」や

「富士シングルブレンデッド」

が金賞を受賞。

審査は

厳格なブラインド方式で行われるため、

これらの評価は

偶然ではなく確かな実力の証です。

国内よりも先に

海外で高い評価を獲得している点も特徴で、

富士御殿場蒸溜所の多彩な蒸溜技術が

国際舞台で認められた事例といえるでしょう。

参考リンク:キリン公式リリースhttps://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2025/0508_01.html

たぬき腹
たぬき腹

世界にはばたけ~

全力応援!

国内外の専門家・バーテンダーからの評価

専門家やバーテンダーの間でも

富士ウイスキーは高く評価されています。

国内外の専門家・バーテンダーからの評価 富士

海外の評論家からは

「ジャパニーズらしい

繊細さとバランスの良さ」

を強調する声が多く見られます。

特にバー業界では、

初心者に薦めやすい国産ウイスキーとして

常備されることも少なくありません。

価格と品質のバランスが良く、

希少性よりも

「日常的に楽しめる国際基準のウイスキー」

として重宝されている点が

専門家評価の大きな特徴です。

まとめ:富士ウイスキーは国際的に認められた実力派

誤解はあるものの、

受賞歴と専門家の支持は揺るぎません。

富士は“まずい”のではなく、

世界が認めたジャパニーズウイスキーです。

富士ウイスキーを美味しく楽しむ飲み方

ハイボール:黄金比と失敗しない作り方

富士ウイスキーは

ハイボールで真価が出ます。

比率はウイスキー:炭酸=1:3〜1:4

グラス・ウイスキー・炭酸はよく冷やし、

大きめの氷を入れて

ウイスキーを注ぎ軽く冷やしてから、

氷に当てず炭酸を静かに注ぐ。

最後に底から1回だけ持ち上げるようにステア。

炭酸が弱い/常温だと薄く感じる

=「まずい」に直結するので要注意。

トワイスアップ:香りを最大化する比率

まずい”と感じた人ほど試してほしいのが

トワイスアップ(1:1の加水)

常温の軟水を使うと

アルコール刺激が和らぎ、

富士のフルーティーで

バニラ様の甘香が立ち上がります。

初心者でも香味の層が掴みやすい。

加水は一気にではなく少量ずつ。

ロック:甘みと余韻を引き出す

ロックは溶けにくい大きな氷で。

最初の数口は強め、

氷が解けるにつれ

穀物由来の甘みが前面に。

薄まるスピードが早いと物足りなさ

=“まずい”に感じやすいので注意。

グラスを小さく・

注ぎを少なく・

回数を多く、

で鮮度を保つのがコツです。

ストレート:グラス選びで香味をコントロール

ストレートは16〜20℃が目安。

冷えすぎは香りが閉じ、

温すぎはアルコール感が立ちます

グラスはチューリップ型/

グレンケアンのように

香りを集める形状が好相性

まずは小さな一口で香りを確認

→唇を湿らせる程度で味覚を慣らす

→必要に応じて1〜2滴の加水。

これで富士の繊細さ・バランスが見え、

刺激だけを“まずい”と

誤解しにくくなります。

まとめ:富士は「まずい」ではなく、“落ち着きの中で楽しむウイスキー”

富士ウイスキーが

“まずい”と感じる人の多くは、

自分の飲み方と合っていないだけ
繊細さのなかに

力強さを感じる、

香り高いこの一本は、

派手さよりも調和と

余韻で勝負しています。

たぬき腹
たぬき腹

家に帰って、おしゃれな照明の中で

たぬき腹は飲んでいます。

結論、富士は“まずい”のではなく——
“自分に寄り添う飲み方”

を見つけた人ほどハマるウイスキー。
味の派手さではなく、

整う時間そのものを味わう一本なんです。