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「国民的なウイスキーだと聞いて、期待して角瓶を飲んでみたのに、正直『なんか、まずいな』と感じてしまった…」
今、あなたはそのようにモヤモヤしていませんか。
もしそうなら、安心してください。角瓶を「まずい」と感じたのは、あなただけではありません。
実は、この原因はあなたの味覚が間違っているのではなく、角瓶というウイスキーが持つ独特の個性と、それに合わない飲み方をしていることにあります。
この記事では、数多くのウイスキーをテイスティングしてきた筆者の経験をもとに、「角瓶がなぜまずいと感じるのか」という疑問を、徹底的に解決していきます。
そして、その印象をガラッと変える劇的に美味しくなる飲み方のコツと、角瓶が苦手だったあなたが次に間違いなく楽しめるウイスキーを明確にご紹介します。
この記事を読み終える頃には、「まずい」という経験が、あなたの最高のウイスキー選びの軸に変わっていることをお約束します。

国民的ウイスキー。
角瓶を「まずい」と感じる人がいるのは事実です
「みんな飲んでいるのに、なぜ自分だけがまずく感じるのだろう」と悩む必要は全くありません。

たしかに角瓶は日本で愛されているウイスキーですが、その特有の個性ゆえに、初めて飲む人や特定の風味を期待している人にとっては、「まずい」という感想につながってしまうことがあります。
ここでは、あなたが感じている違和感に寄り添いながら、角瓶がまずいと言われてしまう主な理由を探っていきましょう。
「まずい」と感じる人が挙げる3つの主な理由
角瓶に苦手意識を持つ方々からよく聞かれる、具体的な三つの理由について解説します。
- アルコール感の強さ(刺激)
ウイスキーに飲み慣れていない方が、ストレートやロックで飲むと、アルコール度数の高さからくるツンとした刺激を強く感じてしまいがちです。
この刺激が「雑味」や「飲みにくさ」として舌に残ってしまい、「美味しくない」という印象を与えてしまうのです。
- 独特のビターな風味
角瓶はブレンデッドウイスキーですが、樽由来のビター(苦味)なニュアンスや、穀物からくるドライな風味が明確に感じられます。
甘さや華やかさを期待していた方にとっては、この「木材」や「穀物」のような少し渋い香りが合わず、「美味しくない」という評価につながることがあります。
- 先入観とのギャップ
「飲みやすい」「ハイボールに最適」といった先入観が強すぎると、角瓶の持つシャープなキレ味や、どちらかというとドライな口当たりに戸惑うことがあります。
期待していた「まろやかさ」との違いが、そのまま「まずさ」として感じられてしまうのです。
角ロック多め🥃
甘さとアルコール感の攻防ですが
結果美味しくいただきます😋 pic.twitter.com/hobYs0QfL2— さけ太 No.67 (@darumacrew79) May 17, 2025
角瓶(響マーク)のハイボールから乾杯🍻
余韻が少し強めなビター
これがうまいのよ🤤 pic.twitter.com/5fXHJWmVyv— どんぐり🥃 (@whiskydonguri) November 10, 2023
角ハイ初めて飲んだけど後味煙くせえな 微妙 pic.twitter.com/x0LeK2U2EQ
— mefvi (@fizzy_qoq) October 16, 2020

まあ、これといった特徴を感じにくいかも。
筆者のテイスティングノートから判明!角瓶のリアルな風味とは?
あなたが感じた「まずい」という感想を、具体的な風味情報に分解することで、角瓶の本質をより深く理解できます。

筆者が実際にテイスティングした際、角瓶には「バニラっぽさ」「青りんごっぽさ」「ビター」といった個性が確認できました。
ここでは、角瓶の風味構成を解説します。
【テイスティングチャート公開】 角瓶の風味バランス
筆者のテイスティングノート詳細(香り・味・余韻)
角瓶の香りを嗅ぐと、まず樽由来のバニラや、ほのかに青りんごを思わせるフルーティーなタッチが感じられます。同時に、ドライでスパイシーなニュアンスも持ち合わせています。
味わいは、アルコール刺激とともに、舌の奥でビター(苦味)が広がります。このビター感が、角瓶が持つキレの良さの源ですが、「まずい」と感じる人にとっては違和感の元凶になりがちです。
余韻は比較的すっきりと短く、ハイボールにした時に料理の邪魔をしない、という特性につながっています。
この「バニラや青りんごの優しさ」と「ビターなキレ」のバランスこそが角瓶の個性であり、それが合わない場合に「まずい」と感じてしまう理由なのです。

クオリティ、コスパ◎。
角瓶を「激変」させる!劇的に美味しくなる飲み方5選
角瓶を「まずい」と感じる原因のほとんどは、実は飲み方のちょっとした工夫で解決できます。

適切な方法で飲むだけで、角瓶は驚くほどまろやかになり、あなたの印象をガラッと変える真価を発揮してくれます。
ここでは、「まずい」という評価を覆す、今日からすぐに試せる具体的な飲み方のテクニックをご紹介します。
【黄金比】一番オススメはハイボール
ハイボールの定番とされる「ウイスキー1:炭酸水4」の比率は、角瓶の刺激を強く感じてしまうことがあります。
もしそうなら、思い切って炭酸水の比率を増やし、「ウイスキー1:炭酸水5」で試してみてください。
ウイスキーの刺激が優しくなり、角瓶が持つほのかな柑橘系の香りが引き立ち、驚くほど飲みやすいハイボールに変わります。
割り材を「レモン」ではなく「○○」に変える裏技
ハイボールにレモンを搾るのは定番ですが、角瓶のビター感を抑えたいなら、冷凍したブドウや冷凍ベリー類をグラスに少量入れてみるのを試してみてはいかがでしょうか。
冷凍フルーツの自然な甘みとフルーティーさが、角瓶のドライな風味をまろやかに包み込み、まるでカクテルのように美味しく楽しめます。
隠れ推奨:角瓶の風味が引き立つ「正しいロック」の作り方
ロックで飲む際は、大きめの氷(理想は丸氷)を使い、ウイスキーを注ぐ前にグラスと氷をしっかり冷やしきるのが鉄則です。
すぐに飲むのではなく、氷が少し溶け出し、ウイスキーが少し薄くなった頃を狙って飲んでみてください。
アルコールの刺激が和らぎ、角瓶の持つバニラのような優しい甘さが顔を出しやすくなります。

個人的にはけっこういけるんよ。
知っておきたい「チェイサー」と「休ませる時間」の重要性
ウイスキーは、必ず水や炭酸水などのチェイサーと一緒に飲んでください。
一口飲んだ後にチェイサーを飲むことで、口の中の刺激がリセットされ、ウイスキーの風味を毎回新鮮に感じることができます。
また、角瓶を注いだ直後よりも、グラスの中で数分間静かに休ませることで、アルコールが揮発して香りが開くため、よりまろやかな口当たりになります。
【上級編】加水やトワイスアップで味わいをコントロールする
ストレートやロックに慣れない方は、ウイスキーと同量の水を加えるトワイスアップを試すのが、香りを感じる上では最もおすすめです。
ウイスキーの香りが最も立ち上がりやすくなり、角瓶の風味の全体像を正確に捉えられます。
さらに、熱燗(ホットウイスキー)にすると、ビター感が驚くほど和らぎ、バニラや青りんごのような甘い香りが強調されて、特に肌寒い季節に格別な美味しさになります。

ホットココアの代わりにでも。
まとめ:角瓶の「まずい」を乗り越え、自分だけのウイスキー選びの軸を構築する
この記事では、国民的ウイスキーである角瓶を「まずい」と感じてしまう具体的な理由と、その印象を覆すための飲み方のコツ、そして代替となるウイスキーをご紹介しました。
ウイスキーの世界では、何をもって「まずい」と感じるかが、そのままあなたの好みの核心を示しています。
「苦手」は最高の道しるべになる
角瓶の「ビターさ」が苦手なのか、「アルコールの刺激」が苦手なのか。この分析こそが、ウイスキー選びの失敗をなくす最高の道しるべになります。
今回ご紹介した代替ウイスキーを試すことで、あなたの嗜好の軸がより明確になり、「次の一本」を選ぶのが格段に楽しくなるはずです。
「まずい」という経験は、むしろあなたのウイスキーに対する解像度を高めるチャンスだったと前向きに捉えてみましょう。
ぜひ今日から、新しい飲み方や代替品を試して、あなたの「最高に美味しい一本」との出会いを叶えてください。

一家に一本。

































